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犬のしつけ②甘噛みや噛み癖

子犬が噛む、ということは本能的なごく普通の行為です。
そのため一言で「よくない行動」と言い切ることはできません。
しかし噛まないようにしつけをすることは必要です。

前回のコラム ≫子犬のしつけとは?もご覧ください。

甘噛みや噛み癖

なぜ犬は噛むの?

■理由は様々で、

・自分の感情を表現するため
・兄弟や人間の間での順位を確認するため
・自分をアピールし、物の所有権を主張するため
・子犬の時期の歯の生えかわりで口がむずむずするため
・有り余ったパワーを「噛むこと」で発散するため
 などです。

噛まないようしつけが必要な理由

特に「子犬が何かを噛む」、ということは本能的なごく普通の行為ですが、
噛まないようにしつけをしなければなりません。
悪気はなくても噛んでしまえば、他人のペットや子供にケガをさせてしまうこともあります。
たとえ甘噛みでも「噛む」という行為を覚えてしまった犬は、「噛めば自分に近づかなくなる」
「噛めば嫌なことをやめてくれる」などと、犬が「人を噛む」という方法で意思を伝えるようになることもあり、
時に大きな事故を起こしかねません。
子犬が家にある家具や靴などを噛むことを仕方がないと許していたら、将来の破壊行動や誤食につながる場合もあります。
人を噛むことがいけないことである、噛んでいいものといけないものがある、ということを子犬の頃からきちんと
教える必要があります。

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しつけの方法

甘噛みや噛みしつけ
■ステップ1:まず、おもちゃなど噛んでよいものを与え、犬のストレスを十分に発散させましょう。

あり余っているエネルギーを発散させないうちにしつけようと思っても逆効果になる場合があります。
犬と遊ぶ時は必ずおもちゃを使って遊ぶようにしましょう。
手にじゃれ付いて来ても、そのまま手では遊ばないようにすることが大切です。
おもちゃは噛んでよいもの、手は遊ぶものではないことを区別させるためです。

■ステップ2:次に、噛んではいけないことを教えます。

犬に「これは噛んじゃダメ」と言っても理解させるのはなかなか難しいものです。
遊んでいる最中に、人の手や噛んではいけないものを噛んでしまったら、すぐに遊びを止め、無言で部屋を出て犬をひとりぼっちにさせてみましょう。
犬を全く相手にせずに、わざと無視をして、「人の手や足を噛むと楽しい遊びの時間が終わり」という事を教えていきます。長時間1人きりにする必要はなく、人がトイレに行ったり、手を洗ったりする程度の、犬を落ち着かせるだけの時間で十分です。

■ステップ3:日常生活の中でこれを繰り返し行います。

大事なのは噛んでいいもの(おもちゃなど)と噛んではいけないもの(手足や家具など)の区別を犬にさせることです。
そして「これを噛んだら相手にしてくれなくなった」という認識をさせます。
「遊ぶ楽しさ」を知っているからこそ、「遊んでくれない寂しさ、つまらなさ」を知ることができ、犬は次第に噛んではいけないものに気をつけるようになります。

しつけのポイント

しつけのポイント
■叱るのは逆効果

何かを噛んでいる犬に対し、オーバーに痛がっているところを見せたり、大きな声で「いけないでしょ!」など
何かしらのリアクションをすると、それを「相手にしてもらえた!」と逆に喜んでしまい、さらに噛み癖を悪化させる可能性があるので注意が必要です。

■エネルギーをしっかり消費させる・ストレスをためさせない

運動や遊びなど、エネルギーの消費不足を「噛む」という行為で発散していることも多いため、十分に散歩や遊びを行うことで、噛み癖は減ることも多いものです。

注意

■犬が何かをかむということには様々な理由がある。

噛む理由が何かを見極めることも大切です。
甘噛みでなく、痛みからくる防衛、要求によるもの、恐怖によるものなど、他の理由が隠れていないかをみていく必要があります。
明らかに攻撃的である、噛まなかった子が噛むようになった、飼い主さんが怪我をするほど強く咬む、などの行動が見られる場合は、獣医師やしつけの専門家に相談することも大切です。

まとめ

噛み癖のある子は動物病院で容易に診察を受けることができないことも多いものです。
噛んではいけないことを教えるしつけは飼い主さんの暮らしやすさのみならず、ペット自身の健康にもつながります。
子犬のころから噛んではいけないというしつけをきちんと行いましょう。

犬のしつけは、人間と犬双方の過ごしやすさ、共存、健康維持のためには欠かせないものです。
うまくいかない場合は焦らず、一つ前のステップに戻って、少しずつできることを増やしていきましょう。

苦労した分、できた時の達成感は格別なものになるでしょう。
次回は「犬の無駄吠えのしつけ」についてお届けする予定です。

≫トイレのしつけ

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